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zoom RSS 100万回生きたねこ

<<   作成日時 : 2011/06/27 15:52   >>

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絵本とイラストレーションの雑誌「MOE」3月号の、読者に聞いた
「涙が出るほど感動した絵本」ベスト20冊という記事では、3位
「いつでも会える」2位「ごんぎつね」に続き、1位は、やっぱり
佐野洋子さんの「100万回生きたねこ」でした。
幸福な人生とはいったいどう人生を言うのだろうか?読む人に
よって様々な読み方があるこの本ですが、いつも私をシンプルな
地点に立ち帰らせてくれる一生手放せない絵本です。

こんな素晴らしい作品を、私たちに残してくれた佐野洋子さんは
去年、向こうの世界に逝ってしまいました。72歳でした。

私の手元に、3年くらい前に覚王山の古書店で、タイトルに魅か
れて購入した「ゲーテの猫 もしくは詩と真実」(1984年刊)とい
う本があります。
これは漱石の「吾輩は猫である」みたいな、猫の目を通して人間
を描いた小説なんですが、目次を見た時オッとなりました。

第2章  ナポレオンの野営猫として従軍
第5章  ゲーテ猫となり「色彩論」の実験に役立つ
第6章  白雪猫に失恋した後、ワイマール劇場の劇場猫となる
第7章  クリーム猫の愛と死ー「ファウスト」論議
第8章  赤茶猫の死 白雪猫との再婚ーゲーテ批判
第10章 晩年ー女占い師のもとで虚言術を学ぶ

この著書はホフマンの「牡猫ムルの人生観」(1819年〜21年)
を下敷きにした小説だそうですが、何かインスピレーションを受け
「100万回」のとらねこは誕生したのかもしれません。
ゲーテの猫は最後まで死なないで、愛の体現者となって生きる
みたいですが・・・

この本の存在を知った時、「100万回━」が佐野さんの100%オリ
ジナルじゃなかったんだと、正直がっかりしました。
な〜んだって感じでした。そんな色眼鏡でまた「100万回━」を
読んでみると、でもやっぱり佐野さんの世界が出来上がっていて
これはやっぱり佐野さんの作品でしかないのです。芸術家ってい
うのは、そこがスゴイんですよね

シュタイナー教育で、思春期の美術の授業には木炭デッサンを
します。大人社会の醜さ汚さ、親への反発など、この時期の子供
は「人なんか嫌いだ」「世の中なんて嫌いだ」という、とらねこと同じ
感情が芽生えます。自分の時もそうでした・・・
そんな時期、木炭デッサンで光と闇、陽と陰、二つの世界があって
一つを成していることを体感するのです。闇の中に光を見出だし、
また闇あればこそ光が見えるのだということも。

佐野さんのとらねこは、白いねこに光を見出だしました。
暗闇の世界から白い光の世界へ。だから白ねこは白でなくてはな
らないのだと思いました。武蔵野美大出身の佐野さんもそのことは
わかっていたんじゃないかな?なんて考えるのは深読みし過ぎかな

そして、とらねこはもう二度と生まれ変わりませんでした。
                              安らかに・・・

100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))
講談社
佐野 洋子

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